イタリアン

連休中に京都にあるなかなか予約のとれないイタリアンレストランに行ってきた。店の前まで来てわかったことだがどうやら町屋を改造してレストランにしているようである、さらに期待は高まった。入り口のドアを開け、予約名を言って中に案内され、席について思ったのは、期待はずれのインテリアというか照明計画であった。どうしてもこの商売をしてると料理のおいしさよりも照明の善し悪しをすぐ判断してしまう。中途半端の高さにぶら下げられたペンダントや光学制御されていないダウンライト・・・。せっかく非日常性を求めに来たのに普通のカジュアルなカフェみたいである。確かに料理は、すべておいしかったし独創性のあるものであった。あれだけ独創的な料理が出せるのであればインテリアの方ももっと気を使ってもいいのではないかと思うほどであった。そういえば2〜3年前のTV番組でインテリアデザイナー森田恭通さんが言っていた『お金がない現場の時は照明だけにお金をかけます』と全くその通りだと思う。人間の感覚の8割は、視覚である。その視覚は照明によってのみ働きかけることができるのである。照明が悪ければどんなよいインテリアもよく見え
なくなるのは当然の事である。特にレストランの場合、おいしさを引き立たせるのも照明である。だからインテリアよりもまず照明に気を使ってもいいのではないだろうか?おいしい料理を出しているのにかかわらず、いまいちお客さんが来てもらえないレストランは、改装する前に照明だけでも変えてみてはどうだろうか?案外安く効果が得られるのではないだろうか。