美術館 博物館 照明


最近のアクセスログを見ると樂吉左衞門館で来られる方が多いみたいである。でも最近サボりがちなのでちょっと申し訳ない・・・。
そこでちょっと美術館照明について・・・。
美術館の照明では、気をつけることが3つある。
1.作品の保護(紫外線カットや赤外線カットなど)
2.鑑賞の快適性(グレアレス、均斉度、配光など)
3.空間の快適性(光のシークエンス、照度バランスなど)
今までは、その3つを守れば美術館照明は、良いという感じであったし、事実それで今まで何の問題もなかった。だが樂吉左衞門館は、そうでは、ない現場であった。そこに作者の光に対する思いが加わるのである。その想いが加わって初めて作品の意図する姿が照明によって浮き上がるのである。よくよく考えてみるとさっきの3つの光の約束事には、作家やアーティストの光への思いが入っていないのである。だから今回、樂先生が自分の作品に対する光へのこだわりは、当然の事であり、本来は、そうあるべきことかもしれない。(※多種多様に使用する企画展示室などは、別)
今回の現場は、自分にとって初めての事ばかりであったが、ある意味、照明デザイナー冥利につきる現場であった事は確かである。
・写真は、茶室の原寸モックアップでの照明実験