地中美術館

宇野での打ち合わせの後、閉館1時間前に地中美術館に入ることができた。
直島には、ベネッセハウスオーバルの照明計画をした時以来なので14年ぶり。今回の地中美術館もベネッセハウスと同じで設計は安藤氏である。美術館は、まあ、すごいの一言である。地中ということであるが、展示空間のいたるところに、自然光が印象的に使われている。展示空間は、一部を除いて、天井、床、壁、すべて真っ白けで、すべて真っ黒けの樂吉左衞門館とは、全く対照的である。また光も、対照的で白い光で拡散光が多い地中美術館に対し温かみのある光で構成された樂吉左衞門館。ただ共通なのは、どちらも地中にある美術館ということでだけである。

美術館としてどちらもすばらしいと思うのであるが地中美術館には全体に緊張感がただよっている。私だけでなく同行者も同様なことを感じたみたいである。それは入る前の注意事項が多すぎるのも一つの要因かもしれない。まず声は小声でしゃべる。カメラは持ち込み禁止。走らずゆっくり歩くこと。壁はさわるな。などである。壁に近づくだけで学芸員がよってくるほどである。オープン当初は誓約書にサインまでさせられたそうである。

こういうことは、この美術館だけでないが、この辺が、美術館を遠ざける要因かもしれない。直島という素晴らしいロケーションなのでもう少しオープンな気分になりたいのであるが・・・・。

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ほとんど写真が撮れなかったのでせめて、宮浦港の海の駅の写真を撮ってきた。
設計は、妹島和世西沢立衛/SANAA。細いパイプの列柱が木立のような雰囲気を創り上げている。
照明は、天井にはつけず、なんと消火栓の上からアッパー照明という離れ業です!
でも、こういう手法、大好きです!