ローボルトハロゲン

ローボルトハロゲンのスポットライトっていうとほとんどの人がダイクロイックミラー付ハロゲンでランプ配光と思うんではないでしょうか?それほどローボルトハロゲンはダイクロが主流になりつつあります。PL法の関係でハロゲンは基本的に防爆用のカバーをつけないといけないけないのですがダイクロだと標準で前面ガラスがありそのまま使用できます。また、普通のハロゲン(ダイクロ無し)の場合、ランプを素手で触ることは短寿命になることからタブーですがダイクロだと素手でも触ることができます。それとハロゲンのあの高熱量もダイクロイックミラーの効果によって前面への熱線が80%カットすることができます。そう考えるとハロゲンの使いにくいところをダイクロイックミラーがすべてカバーしているようにも思います。しかし、ランプの本質は光です。ダイクロの光が本当にきれいかと言うと必ずしもそうとは言いきれません。まずダイクロにはほとんどノングレアキャップがついていないので制御されない直射光が出ています。また、ダイクロの蒸着は、エッジの部分まできれいに蒸着出来ないためエッジの部分に変な光が出ることも多々あります。なぜ急に、ダイクロハロゲンのことに書こうと思ったかというと先日、ギャラリー照明の実験でダイクロハロゲンの光が思ったよりもきれいではなく、アルミの反射鏡の器具のほうが数段、きれいだったのがちょっとショックだったのです。それと、ダイクロハロゲンでもいけると思った自分がちょっと情けないと思ったのです。無意識に手軽で安いからダイクロを選んでいたのかもしれません。照明デザイナーであれば光の質で選ばなければ本当はいけないのです。光には、やすい、はやい、手軽なんてないのかもしれません。