美術館

今回の東京出張の目的は美術館のリサーチだったのですが、初めて行った菊池智美術館、原美術館共に良いものでした。菊池美術館は建築もさることながら照明も、特にパブリックにおける照明は展示照明よりもディテールにこだわっているようで、すべてのダウンライトがトリムレスになっていました。ダウンライトのトリムレス、一見すると簡単そうですがなかなか実現できないのが現状です。トリムレスにするには、基本的に器具を天井を貼る前に先付けする必要があるのですが、日本では昔から天井を貼ってから器具を取り付ける後付になってしまう為、どうしても天井の穴よりもトリムが大きくなってしまうのです。また、器具も既製品ではないため特注になったりして、コスト的にも取り付け工事的にも難しいものになってしまうのです。しかし、海外では普通に先付け器具が普及しているのも現状です。実際、この智美術館もアメリカ、エジソンプライス社のダウンライトを使用しているようです。ダウンライトは、ないがしろにされやすい器具ですがよく使う器具でもあります。それだからこそディテールに気を使ってもいいと思うのですが?どうでしょうか。
-ちなみに照明デザイナーアメリカのGeorge Sexton