光の講義

たまに照明デザインについて学校でお話しすることがある。先週も専門学校に照明の基礎ということで3時間ほどお話しをさせていただいた。その時、いつも事務所にある光源をできるだけ沢山持っていくようにしている。すべて点灯できるようにソケットもいっしょにして、シリカランプ、ミニクリプトンランプ、ハロゲンランプ、ローボルトハロゲンランプ、ダイクロイックミラー付きハロゲンランプ、蛍光灯、コンパクト蛍光灯、シームレスランプ、メタルハライドランプ、光ファイバー、LED、ダウンライト、スポットライト、などなど段ボールいっぱいに持っていくのである。照明は写真や図面では表現できない光をデザインするものである。だからまず実際の光を目に焼き付けてほしいのである。今の学校では照明デザインを教えても実際の光を見せるところは少ない。でも、それが日本の照明文化を遅らせているようにも思うのである。先日も学生達がライティングダクトにスポットライトを必死でつけようといろいろ思考錯誤していた。ちょっとショートしそうになったが、でも、簡単に点灯できることがわかるとすごく照明が身近なものになったみたいである。白熱の光源なら何百円で売ってるしソケットにコードが付いたものもホームセンターに何百円で売っている。是非、ランプ一個でも点灯して光の面白さを学生に感じさせてほしいと思うのである。