色温度について

昨日のコメント欄で色温度について質問があったので、コメントではなくこちらで説明したいと思います。
自分が計画する場合、色温度を統一する事をまず第一段階で提案します。自然界では色温度がばらばらに点在する事は、ありません。そのような自然光と違う光は、ある意味不自然な光と言えますし、色温度がばらばらな空間は、煩雑に見えてしまいます。色温度の統一は、空間に一体感を持たせるのです。次に色温度についてですが私の場合、基本的に電球色で提案しています。なぜ、電球色か?それは、心地良い光だからです。例えば、東京にある超高級ホテル例えば、ペニンシュラやリッツカールトンなどには、一切白色光は使っていません。お客様をもてなす光色が電球や電球色だからなのです。また、中途半端な白色の光は、オフィスの光を想像させます。せっかく仕事から解放されたのに、遊ぶ時も白色光では気分転換も促せないのです。だから私は、オフィスの執務室や作業所以外は、電球色で統一する事をお客様にお勧めしています。ただ、いつもこのプレゼンがうまくいくとは限りません。いろんなところから電球色を反対された事が何度もあるのです。施主側から『蛍光灯の電球色は、白色光の寿命末期の光だ!』と言われた事もあります。そういうことを言われる人に何を言っても聞いてもらえません。でも、だからと言って白色光にするとせっかくの空間が台無しです。その時は、折衷案ということで温白色で納得してもらいました。中間色という事で納得してもらいましたが、白色4200K、温白色3500K、電球色3000Kなので温白色でも見た目は、電球色に見えるので自分としては、ある意味、温白色でも正解だったように思います。照明計画する上で色温度をうまく施主にわかってもらえれば、50%できたと言っても過言で無いくらいです。それぐらい色温度と空間は重要なものなんです。でも最近は、クライアント側から電球色で提案してほしいと言われる事も多くなってきています。近い将来、電球が無くなるかもしれないでも電球色だけでも認知してもらいたいものです。


色温度心理的効果は、自然光の光色の移り変わりと密接な関係がある。
色温度が低い時は、照度が下がり、色温度が高い日中は、照度が高い

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太陽の動きから色温度と照度の関係を表にすると上記のようになる。
色温度と照度のバランスが合えば快適な空間になるのである。