3DCG(コンピューターグラフィックス)とラフイメージスケッチ

照明計画やデザインする上で必ず必要となるのが光のイメージを相手に伝える事である。でも光自体は透明なのでなかなかイメージを伝えることは難しい。それで、7年ほど前、PCの処理スピードも上がり3DCGを手軽に使えるようになった事もありCGを導入する事にした。それからはあらゆるに物件にCGを使ってプレゼンをおこなった。また、CGも照度計算ができる高額なものをさらに購入して、CGの精度も上げていった。しかし、あれほど多用していたCGであるが、実はここ2〜3年はほとんど使用していないのである。その代わり、ラフスケッチでイメージを伝える事が多くなってきている。なぜCGを使用しないのか?当然時間的な制約もある、しかし、それよりもCGの利点であるリアリティの高い光のイメージでは照明意図が伝わり難いのである。CGの場合、建築空間もそれなりにリアリティが高くなってしまい照明意図が薄れてしまうような気がするのである。それより建築空間をラフにスケッチし、照明だけを入れたスケッチのほうがコンセプトや意図が明確になり相手にイメージとして伝えやすくなるのである。CGは誰でもやってみたいものであるし、お客さんもCGを出すと絶大に信用するものである、特に照明の場合はなおさらである。しかし、CGは万能ではない、使い方によっては反対にクレームの対象になってしまう事だってあるのである。照明の場合、お客さんのイメージが固まってしまうCGよりもまず最初はスケッチでお互いのコンセンサスをとる事の方が大切のように思うのである。

3DCGは労力と時間が掛かる。本来、照明意図を伝えるだけであればCGは必要ないのかもしれない。
初めてCGのレンダリングをした時の驚きは今でも覚えているが衝撃であった。
3DCGソフト-左:shade 右:Form Z

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最近はラフでスケッチを書く事が多くなった。ちょっと昔に戻った感じもするが
自分にはあっているようにも思うのである。いつも使うのがこのトレペのセクション紙とパイロットの
インクペン。セクション紙なのでスケールやバランスをとる事ができるし、定規がなくても描けるので
非常に便利。それにコピーや白黒スキャンした時にはブルーの線が消えるので使いやすいのである。

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スキャンしたスケッチはイラストレータで光りやイメージ写真と添えてプレゼンに使用する。