明るさ感

「明るさ感」と「明るさがある」、照明計画する上でこの二つには大きな違いがある。照明計画でよく使う「明るさ感」という言葉。この「明るさ感」とは、床面や机上面の実質照度の明るさは無いが視覚的な明るさがある場合に使用する言葉である。例えば、人間の視線は基本的に前方を見ているのでそのアイストップとなる壁面を照らす事で視線の先が明るくなり、明るさを感じる事になるのである。この明るさ感を最近、数値化したのが松下電工である。感覚を数値化するところが松下らしいとも言える。またその単位がフーと言うらしい。まあ、この事によって実質的な照度ではなく、明るさ感を重視した照明が一般的になれば日本の光環境ももう少し良くなるのかもしれない。しかし、この明るさ感を照明だけでできると思ったら大きな間違いである!壁面や天井の反射率や素材によっては全く効果の無い場合だってありうるのである。その為にはインテリアのデザイナーや建築家とコミュニケーションをとりながら創りあげて行く事が大切なんである。